ドイチェ・ポスト、配達用に独自の電気自動車を開発 CO2削減に大きく貢献?
ドイツの郵便・物流会社であるドイチェポストのシンボルカラーは黄色。郵便物やインターネットで注文した商品などは、黄色いワゴン車や自転車で運ばれて来ます。
ドイツでは、郵便ポストも配達人の持つカバンもこの黄色。
このドイチェポスト、現在、ドイツ産業界で大きな注目を浴びているのです。郵便・物流サービスの内容についてではありません。関心を呼んでいるのは、ドイチェポストの配達車が、自社開発の電気自動車に置き換えられて行っているから。
上の写真がドイチェポストの電気仕様配達ワゴン車。車両の開発に当たっているのは、Deutsche Post DHLとアーヘン工科大学(RWTH)が共同で設立した、StreetScooter。2012年にプロトタイプを発表、すでに量産体制にあり、配達車としてドイツの路上を走行開始しています。
StreetScooter社は年間1万台、最終的には7万台のワゴン車生産を目指します。
ドイツ政府は2020年までに電気自動車の台数を100万台まで増やすことを目標に掲げていますが、残念ながら、電気自動車の普及はかけ声ほどには進んでいません。そんな状況の中、ドイチェ・ポストが大健闘。一般車と異なり、郵便物配達車にはデザイン性や特殊機能がそれほど求められません。必要なのはシンプルで機能的で安価なこと。StreetScooterのワゴン車モデル「Work」では、メンテナンスやサービス、そして修理コストが大幅に抑えられ、実用性に優れていると好評。電気自動車の普及を郵便会社がリードするとは、意外でした。StreetScooterは配達用Eバイク(2輪車及び3輪車)も同時に開発しています。
Deutsche Post DHL以外の輸送物流会社、UPS、Hermes、DPDなども電気自動車の採用に乗り出していますが、車両を独自開発しているのは、現在のところ、Deutsche Post DHLのみです。
ドイツ全国を走る郵便配達車がすべて電気仕様の車両に置き換えられれば、CO2排出量削減に期待できそうです。これを皮切りに、ドイツにおける電気自動車普及が加速するのではと楽しみです。
参考:
Elektroauto Streetscooter: Die Post zeigt Autoherstellern den Weg
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