オンライン大学で自然科学を学ぶにあたって苦労したこと・していること その1

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この記事は科学・テクノロジー情報ではなく個人的なことになりますが、私が英国オープン大学で自然科学を学ぶにあたって、どんなことに苦労したか、しているかについてまとめてみます。「オープン大学」で検索して当ブログに来てくださる方の参考に少しでもなれば幸いです。

 

これまでに苦労したポイントは複数あって一つの記事には書ききれないので、何回かに分けて書きます。

 

まずは、


英語で自然科学を学ぶということについて

 

私の場合、日本の大学では英文科を卒業しており、仕事で英文を読む機会も多く、英語で学ぶことについてはそれほど心配はしていませんでした。ただ、高校生の頃には大の苦手だった理系科目を学ぶということそのものが自分にとってハードルの高いことだったので、その高いハードルを「英語」で超えるのはちょっと厳しいかもしれないという懸念がありました。しかし、始めてみてわかったことは、英語圏の教科書というのは電話帳のように分厚いものが多く、そのボリュームにびっくりするのですが、英文は平易でわかりやすく、また、同じことを言葉を変え表現を変え、何度も説明してくれるのでわかりやすいということです。私の印象では、日本語の教科書は簡潔にまとめられていてボリュームが少ないですが、簡潔過ぎて別の参考書で補わなければよくわからないことがあります。

 

そんなわけで、読むことに関しては特に苦労を感じませんでしたが、書くことはまた別です。科学的な文章を英語で書くというのは未経験だったので、最初にレポートを書くときには戸惑いました。教科書の英文のスタイルを参考にして無駄のないわかりやすい文章を書くように心がけましたが、ここで気をつけなければならないことは「write in your own words(自分の言葉で書け)」と言われることです。

 

ご存知のように、学問の世界でも他人の文章をコピペすることはご法度です。論文における剽窃はもちろん、学部レベルのレポートにおいても、他人の文章を引用ではなく自分の文章であるかのように使用することは絶対に許されません。必ず「自分自身の言葉」で書かなければなりませんが、この「自分の言葉で」というのが外国人にとってはなかなか厄介な問題です。そもそも外国語は自分の言葉ではないわけですから、そう言われても困りますよね。特に英語があまり得意でない場合には、ネイティブの文章を真似るしかないですが、真似とコピペの境目は微妙で、自分で「ただ英文の書き方を参考にしただけ」と思っても、読む側はそうは思ってくれない場合があります。

 

OUではコピペの問題についてかなり厳しく学生を指導しています。提出された答案やレポートはコピペ検出ソフトにかけられ、問題があるとその試験は採点拒否され、コピペ検証委員会の検証会議にかけられます。不正が発覚すると退学処分となります

 

試験答案を作成するとき、教科書の文章すらそのまま使ってはいけないので、「自分の言葉で書く」ことに慣れないうちは大変でした。教科書の文章の言葉のいくつかを同義語に置き換えたり、能動態を受動態に書き替えるというような小手先なやり方は「文章の作り替え」と呼ばれて、厳しい先生だと自分の言葉で書いているとみなしてもらえません。

 

では、「自分の言葉で書く」にはどうしたらいいのか。

 

それには、教科書や文献を読んですぐに文章を書かないことです。

 

読んで理解できたと思ったら、いったん文献から離れ、少し時間を置いてから理解したと思う内容について誰かに説明するかのように口に出して言ってみる、もしくは書いてみる。そのときに出てきた文章が「自分の言葉」です。

 

最初は大変でしたが、コピペだと疑われるのが怖くて必死で練習したので、今ではそんなに苦労しなくなりました。

 

自然科学に限りませんが、欧米の大学はこのように剽窃に対してとても厳しいので、日本で某研究者の論文の派手なコピペが発覚して問題となったときに、「コピペくらい、たいしたことじゃない」という意見が散見されて、かなりびっくりしました。日本の事情はよくわかりませんが、欧米の大学、特にオンライン大学はとりわけ厳しいので、疑われないように「自分の言葉で書く」ことに常に気を配るよう、おすすめします。

 

なんだかすごく大変そうという印象を与えてしまったかもしれませんが(というか、実際大変なのですが)、やっているうちに慣れて来ますし、自分の言葉でスラスラ書けるようになるということはとても大きな収穫です。ものすごく役に立つスキルなので、できるようになってよかったと私は心から思っています。

 

ではまた別の苦労については、改めて別の記事で書きますね。

 

 

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