ハリネズミを見かけたら報告しよう!スマホアプリによるオープンサイエンスプロジェクト

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大都市が少なく、森の多いドイツでは日常生活の中で野生動物に遭遇することが少なくなりません。我が家の周りでも野鳥やカエルはもちろん、シカやイノシシ、野ウサギ、キツネなどを頻繁に見かけます。アライグマやビーバーも生息していますし、我が家の庭にコウノトリが来たこともありますよ。

 

ハリネズミもドイツでよく見られ、愛されている動物です。でも、かわいそうなことに、よく車に轢かれているんですよね、、、、。

 

(© Claus Rebler/Flickr)

(© Claus Rebler/Flickr)

 

現代の自然環境の中でハリネズミがどのように生活し、どの程度リスクに曝されているかを調査することで、ハリネズミを保護する効果的な方法を考えようと、バイエルン放送局とバイエルン州野鳥保護協会は2015年春、オープンサイエンス(シチズンサイエンス)プロジェクト、”Igel in Bayern” (バイエルンのハリネズミ)を開始しました。誰もが気軽に参加できるデータ収集プロジェクトです。

 

参加法はとても簡単。ハリネズミを見かけたらサイト上の報告フォームに書き込むか、スマートフォンアプリで報告するだけ。報告状況はサイトのハリネズミ地図で 確認できます。

 

 

(© LBV)

(© LBV)

小さな子どもからお年寄りまで、皆に愛されているハリネズミの保護プロジェクトには、期待以上に多くの人が参加しているようです。これまでの報告数は2万件、目撃されたハリネズミの個体数は2万8500匹。

 

報告が多かったのは夏場の5月から10月にかけてですが、暖冬の今年は冬眠が遅いのか、11月にも目撃報告があったそうです。

 

( ©LBG)

( ©LBV)

 

緑色の棒グラフは生きて目撃されたハリネズミの。赤の折れ線グラフは死骸で見つかったハリネズミの数です。

 

ほとんどのハリネズミは集落から半径250メートル以内の場所で発見されており、ハリネズミが「都会志向」であることが明らかになりました。ハリネズミの婚活時期にはオスは何キロも離れた場所へメスを探しに行き、そのときにいくつも道路を渡り、 車に轢かれる事故が後を絶たないようです。秋には生まれたばかりの赤ちゃんハリネズミを連れたお母さんが移動するので、この時期にも事故が多くなります。

 

また、多くのハリネズミは海抜400〜600メートルの比較的雨の少ない場所に生息しているらしいことも、これまでに集まったデータからわかりました。

 

収集データはロッテンブルク林業単科大学で分析されます。プロジェクトには、現在、学士論文のためにハリネズミの生態を研究中の学生2名も参加しています。

 

デジタルテクノロジーを使って気軽に楽しく参加し、自然や動物を守ることのできるプロジェクトが今後ますます広まって行くことを期待しています。

 

参考:

Igel in BayernのHP

 

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