英オープン大学の試験(Examination)

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今日は過去8ヶ月間に渡って受講して来た英オープン大学の講座、”Biological science: from gene to species”の試験(Examination)でした。

 

この講座は学士過程で履修するモジュールの3段階のレベルのうち最も高いレベルである「レベル3」の一つで、クレジット数は60。学位を取得するために必要な全部で360クレジットのうちの60クレジットなので、全体の1/6に相当する分量です。オープン大自然科学科の多くの講座は30クレジットで、ショートコースは10クレジットからあり、60クレジットの講座というのは最もハードです。

レベル3で60クレジットの講座ということで、仕事をしながらではかなり荷が重くなることはあらかじめわかっていたのですが、私のオンライン大学生生活も終わりに近づいているので、敢えて挑戦してみました。

 

この講座はゲノム進化学・細胞生物学・分子生物学が合わさったようなとても範囲の広いもので、講座は全部で8つのトピック(Species and speciation, Evolutionary mechanisms, Origin of Variation, Understanding genomes, Gene transcription, Controlling cell behavior, Life and  death of the cell, Development and ageing)に分かれています。

3〜4週間で一つのトピックを学び、それぞれ1〜2つの実験を行い、定期的にTMA(Tutor-marked assessment)と呼ばれる試験形式の課題を提出します。このTMAは学生が各自、試験問題を講座のウェブページからダウンロードして指定の期日までに自宅で答案を作成し、オンライン提出するというものです。問題の量はA4で6〜7枚分。講座のテキストを読みながら回答しても構わないので、内容を暗記する必要はありませんが、簡単に教材やインターネット上から答えを丸写しできないような設問になっているのと、試験はコピペチェッカーにかけられるので、不正をしようと思っても(替え玉にやってもらいでもしない限り)できません。提出してから2週間ほどで採点済みの答案が返却され、チューターのフィードバックを読んで間違えたところ、不足していたところを確認し、次回の試験準備に反映させます。今回の講座ではこのTMAが全部で6回ありました。

 

今回はその他に講座修了時にExaminationもありました。ExamはTMAとは違い、試験会場で受ける試験です。オープン大学はイギリスの大学ですが、私はドイツに住んでいるので、ベルリンの指定の会場で受けます。

試験の問題用紙の写真を撮ったり、試験後に家に持ち帰ることは許可されていないので、残念ながら参考になるような写真はお見せできないのですが。

 

今日は会場には私を含め、8人の学生が受験に来ていました。講座はみんなバラバラです。試験時間は3時間。外国人の場合、英語の辞書を持ち込むことができます。私は辞書は持ち込みませんでした。

答案は必ずボールペンで書かなければなりません。鉛筆で書いて提出すると無効になります。ですから、書き始める前に頭の中で構成を考えて書く必要があります。書き損じたときにはその部分をグチャグチャと上から書き潰して、その下に新たに書きます。

 

今回の試験は以下のようなブロックA、B、C、Dからなる4部形式でした。

 

ブロックA

全部で8つある大きな問題のうち、5つを選んで答えます。一つの大きな問題の中の問題数はそれぞれ2〜3題。文章または図を描いて説明します。ブロックAの配点は100点満点中の50点分。

ブロックB

科学論文を読み、問題に答えます。論文タイトルは試験前に発表になるので、あらかじめ読んで準備しておくことができますが、家でダウンロードして準備に使ったコピーは会場に持ち込んではいけません。問題の数は10問くらい。配点は25点分。

ブロックC

ある実験の結果を示す図表を見てデータを読み取り、説明します。このデータは事前には知らされず、試験のときに初めて見るものです。問題数は7問ほど。配点は15点分。

ブロックD

生命現象の研究に使われるモデル生物のうち、特定のものについてなぜその生物がモデル生物に適しているのかを説明し、それを使った研究の例を挙げて進化の解明にどのように貢献したかを論じる問題が出ました。配点は10点。

 

問題用紙も答案と一緒に提出してしまったため、正確な問題数は覚えていません。

 

想定はしていましたが、今回の試験はかなり難しかったです。一番難しかったのはブロックA。出題範囲が膨大だったので、どうしても覚えきれず、覚えられなかったところに限って出題されました、、、(悲

ブロックBは家で準備してバッチリのはずでしたが、いざ試験になったら時間が足りなくなるのが心配でどうも焦ってしまい、落ち着いて問題を読むことができませんでした。ブロックCとDはまあ、それなりに書けたと思います。

 

講座の終了証書を得るにはTMAの平均点が40点以上、Examが30点以上でなければなりません。もちろん、点数によって最終的な成績のランクが変わります。万一、Examに不合格の場合、ギリギリ不合格なら追試を受けることができます。追試も許可されないほど点数が悪かった場合(そこまでのケースはさすがにほとんどないのではと想像しますが)、同じ講座を再受講するときには受講料が減額になるとのことです。

 

通常、オープン大学の講座には紙の教科書があるのですが、この講座の教材はオンライン教材のみでした。これはちょっとキツかったです難点は、ハイパーリンクが多くてあっちこっちへと飛んでいるうちにイライラして来る、長時間画面でテキストを読んでいると目が痛くなる、全体のボリュームがわからないなど。プリントアウトするには分量が多すぎて現実的ではなく、Kindleなどに移して読むことはできるのですが、Kindleだとディスプレーが小さくて図表がよく読めません。

普段、「オンライン大学はいいよ。オンラインでも勉強できるよ」と言っている私ですが、完全にオンラインだけで学ぶように講座ページを構築するなら、もう一工夫あればと思いました。たとえば、講座のサイト上でテキストの重要箇所をマーカー処理して保存したり、メモを取ったりする機能があればもっと学習しやすいでしょう。学生個人がそれぞれ自分で適切なツールを見つけてくればいい話なのかもしれませんが、とても講座の内容を学びながら同時にそういうことにエネルギーを費やしている余裕はとてもありませんでした。

 

講座全体のボリュームは不明なものの、過去の講座のボリュームと比較して推定すると、A4でざっと1000ページといったところでしょうか。1000ページの内容をすべて頭に叩き込むのは、8ヶ月かけても無理でした!!

 

というわけで、今回の講座はオープン大学に入学して以来、私にとってもっともハードな講座でした。どうにか終わって嬉しいです。次の講座開始は11月。しばらくは大学を離れて仕事やその他の活動(ブログ書きなど)をがんばります。

 

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